国民生活センターは２３日，架空請求などアダルトサイトをめぐる相談件数が２０１４年度に１０万６２７９件で，過去最高になったと発表した。
うち，スマホは４万７５１５件。アダルトサイトを見ていたところ「登録完了です。料金は１０万円」と表示され困った，という相談もあった。

（日経新聞　2015/4/24）

ワンクリック詐欺

記事で紹介されている「登録完了。料金は１０万円。」と表示されるタイプは，これまでワンクリック詐欺，ツークリック詐欺，などという名前で紹介されています。個人情報を抜き取っているかのような画像を表示したあと，ＩＰアドレス，利用プロバイダなどの情報が表示され，あたかも個人が特定されたかのうような表示を伴います。
しかし，ネットを閲覧しているだけで個人が特定されることはありません。ＩＰアドレスや個体識別番号が分かっただけでは，個人は特定できません。
もし，業者がプロバイダに対して，ＩＰアドレスをもとに個人情報の開示を請求しても，プロバイダは開示しません。プロバイダ責任制限法の開示要件に該当しないためです。

記事でも紹介されていますが，業者に連絡を取らないこと，支払わないこと，が肝要です。

架空請求

記事で紹介されている架空請求のほうは，まったく身に覚えのない請求がメールで来るタイプです。
本当に身に覚えがないのなら，こちらも放置で問題ありません。「連絡がなければ法的措置を取る」などと書いてありますが，身に覚えがなければ何も恐れることはありません。
こちらも，業者に連絡を取らないこと，支払わないこと，が肝要です。

私のところへも，架空請求のメールが何度か来ています。
最初のころは，どんな者らが何を求めるのか興味本位で連絡していましたが，それほど面白いことも起きなかったため，以後は無視するだけにしています。

アダルトサイトでの個人情報掲載

この記事では紹介されていませんが，アダルトサイトでの個人情報掲載，という問題もあります。こちらは，プライバシー侵害として，削除請求や発信者情報開示請求をすることが可能なケースもあります。