爆サイの削除・開示請求(2021版)

2021.03.31

爆サイ(bakusai.com)管理者

爆サイの管理者は、長らく「爆サイドットコム係」としか公表されておらず、過去にはBRUNAシステム( http://bruna-system.com/ )であるとか、「今村秀喜」であるとか、さまざまな情報がありました。
しかし2020年2月、メディア各社が以下のように、爆サイ運営会社を報道しました。

インターネット広告会社「Aegate(エーゲート)」社長、(中略)同社はインターネット無料掲示板「爆サイ.com」を運営し、多額の広告収入を得ていた。

https://www.sankei.com/affairs/news/200220/afr2002200006-n1.html

この刑事事件は、2020/10/5に判決が出ています。

東京のインターネット広告業「Aegate(エーゲート)」社長、A被告(49)に東京地裁は5日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。同社はインターネット掲示板「爆サイ.com」を運営し

https://www.sankei.com/affairs/news/201005/afr2010050022-n1.html

2020年10月12日、エーゲートはフェイズ(法人番号:0110-01-071898)に社名変更しました(https://www.phase1.net/)。東京にはフェイズという法人が18社あるので、登記を取るなら法人番号で検索するのが早いと思います。

爆サイに削除請求や開示請求を送ると、「株式会社トラスト」「トラスト爆サイ.com係」と名乗る会社から回答が戻るようですが、よくある名前のため、法人登記がどこにあるのか判明していません。回答書には住所も記載されていますが、その場所に「トラスト」という名前の法人登記はありません。
ただ、トラスト社は、削除請求、開示請求に関する業務をフェイズ社から委託されているだけのようにも見えます。

フェイズの説明、ほか

フェイズは、単なる広告代理店で、爆サイの運営会社ではないと説明しているようです。そうすると広告枠を売っているのは誰なのかが問題となります。

フェイズと同じフロアには、以下の3社+フェイズが同居しているそうです。したらば掲示板はエーゲートが購入したとの報道があったので、株式会社したらばは、したらば掲示板関連なのでしょう。
株式会社ジオンは、爆サイに広告を出している会社によると、2019年5月ころ爆サイの管理がエーゲートからジオンに移ったとのことですが、再伝聞なので疎明はできません。
株式会社ミックスインターナショナルコミュニケーションズの詳細は不明です。登記によると、ジオンと社長が同じ人のようです。

  • 株式会社したらば(法人番号:0110-01-138586)
  • 株式会社ミックスインターナショナルコミュニケーションズ(法人番号:0104-01-086025)
  • 株式会社ジオン(法人番号:0111-01-080282)

フェイズに対する仮処分

上記の報道記事を疎明資料にしてフェイズに対する仮処分をしても、東京地裁では取下げを求められるとの情報がありました。疎明資料として、報道では足りないという理由のようです。
もっとも、旧エーゲート社に削除仮処分を実施したところ、爆サイ.com係に転送され、削除してもらえたという話もあります。

爆サイの削除請求

爆サイ(http://bakusai.com/)の記事の削除は,各スレッドの削除フォームから依頼します(http://bakusai.com/del/)。

爆サイの削除請求ボタン
スレッドの一番下にある「削除依頼」ボタンをクリックします

ログイン

削除請求にはログインが必要です。

初めてログインするときは、「新しいアカウントを作成」をクリックします。

すでにアカウントを登録してあるときは、情報を入力し「ログイン」ボタンをクリックします。

新しいアカウントの作成画面です。

ここで入力したメールアドレスは、削除請求の際、自動的に入力されます。

「新しいアカウントを作成」ボタンをクリックすると、確認のメールが届きます。

メール内で「メールアドレスの確認」ボタンをクリックすると、削除請求ができるようになります。

削除請求

 
爆サイの削除請求フォーム
削除依頼の情報を書いて送信します

送信防止措置依頼書

上記のオンラインからの手続で削除してもらえなかったときは、次に「送信防止措置依頼書」による方法を試します。「弁護士・法務関連の申告窓口」(https://bakusai.com/inq_pro/)から「送信防止措置」のほうを選ぶと、送信防止措置依頼書の送付先がメールで通知されます。

削除仮処分

法的措置(削除仮処分)が必要になるときは,上記のフェイズ社を債務者にするものと考えられます。
もっとも上記のとおり、フェイズ社を債務者にするには疎明資料が必要となるところ、上記の新聞記事では足りないと、東京地裁では言われるそうです。

削除仮処分の管轄は被害者の地元の裁判所にあるので、各地の裁判所で削除仮処分の申立ができますが、東京地裁以外でも同じ扱いなのかは不明です。

なお、2018年2月の調査結果によると,新宿区の法人がサーバー管理会社でしたが、2021年1月現在は、同社の管理下にあるサーバーは使われていないため、同社を相手に削除・開示仮処分することはできません。

爆サイの発信者情報開示請求

爆サイにIPアドレスの開示請求をするには,「弁護士・法務関連の申告窓口」(https://bakusai.com/inq_pro/)から依頼します。この画面からIPアドレスの開示請求(保存請求)をすることで,任意開示を受けることができています。

保存請求をすると「トラスト」から連絡先が伝えられるので、そちらに発信者情報開示請求書を郵送する流れになっています。

爆サイの弁護士用フォーム
削除請求とIPアドレス開示請求のどちらかを選んで申請します。

爆サイの投稿先URLと接続先IPアドレス

NTTドコモの発信者情報開示請求には「投稿先URL」「接続先URL」というものが必要となります。多くのサイトでは、ソースからformタグのactionを書き写せば何とかなるのですが、爆サイは特殊です。
たとえば「form action=”/thr_rp1/usp=a7c137b1149t8467290uq61001292/” method=”post”」のようになっており、このスレッドのケースでは、スレッドURLの「acode=7/ctgid=137/bid=1149/tid=8467290」に、aの値、cの値、bの値、tの値(スレッドNo.)が対応しています。そして、「uq」の次の数字は、画面を開くたびに変わります。そのため、事後的に、投稿者が投稿した際の投稿先URLを読み取ることは不可能です。

そこで、「bakusai.com係」に書面で問い合わせても「抽出できませんでした」という回答しか戻らず、多くの弁護士が発信者情報開示請求を断念してきました。
しかし2020/5ころの運用状況では、最初からドコモ用の「接続先URL」と、KDDI・ソフトバンク用の「接続先IPアドレス」を最初から回答書に書いてくれています。そのため、自分で調査したり、爆サイに接続先URLだけ開示請求したりする必要はありません。
もし、回答書に接続先URL等の記載がなく、あらためて開示請求しても「抽出できませんでした」という回答が戻ったら、運営会社に対する調査嘱託を検討するとよいでしょう。実際、この方法で接続先URLが開示されたケースがあります。

2021年1月の運用では、回答書に接続先URL、接続先IPアドレスは記載されていないようです。このサイトは、7月頃、接続先IPの変更がありましたので、そのころのIPアドレスは、今から疎明するのは難しいかもしれません。

2020/12の運用では、接続先IPアドレスの記載がありましたので、場合によるのかもしれません。

接続先IPアドレス

期間IPアドレス
2020/7/13~2020/7/16103.6.60.11
103.6.60.15
103.6.60.19
221.116.39.66
221.116.39.67
52.192.34.105
54.178.19.156
54.238.247.173
2020/7/17~2020/12/25221.116.39.66
103.6.60.15
54.178.19.156
54.238.247.173
52.192.34.105
2020/12/1~2021/3/3154.178.19.156
54.238.247.173
52.192.34.105

接続先ポート番号・接続元ポート番号

開示の回答書に、接続先ポートは「80」か「443」のいずれかですと書かれているものがありましたが、非SSL通信の接続先ポートは、どのサイトでも80、SSL通信の接続先ポートは、どのサイトでも443です。
発信者情報開示請求で必要になるポートは、接続先ポートではなく、接続元ポートなので、プロバイダに伝える際には、間違えないようにする必要があります。

他方、接続元ポート番号が開示されている例もありました。特に、IPv4 over IPv6で接続している場合は、ポート番号がないとプロバイダの検索ができないため、接続元ポート番号が開示されていないときは、開示して欲しいと追加で求めてみるとよいでしょう。

追加要求を拒まれたときは、裁判所の手続を検討することになりますが、接続元ポート番号を仮処分で開示請求しようにも、東京地裁9部がフェイズ相手の開示仮処分を認めていないのであれば、別の方法を考える必要があります。
以前、エーゲートに調査嘱託申立てしたところ接続先URLが開示されたことがあったので、開示訴訟の係属中なら調査嘱託、提訴前なら、訴え提起前の証拠保全で、フェイズにポート番号を開示請求する方法が考えられます。
この方法で問題となるのは、最高裁令和2年(許)10号の射程ですが、すでにIPアドレスを開示している以上、証言拒否権は放棄していると考えられるのではないでしょうか。


  • 2015/03/15 作成
  • 2020/05/13 更新
  • 2020/06/26~10/05 更新
  • 2020/10/30 更新 接続先IPについて
  • 2020/11/12 更新 エーゲートの社名変更
  • 2020/12/25 更新 12月の運用を追加
  • 2021/02/02 更新 1月の運用を追加
  • 2021/02/25 更新
  • 2021/03/04 削除請求用ログイン画面を追記
  • 2021/03/10 3/16 03/23 更新
  • 2021/03/30 更新 同居の4社の件と、ポート番号の開示請求