発チの申立書テンプレを育てるプロジェクト(5)

2022.11.09

【祝】「主文目録」採用!

一時は虫の息だった「(別紙)提供命令主文目録」が。とうとう。採用された。さっそくだが、以下実物。

(表紙)

決定書の1ページ目。べた書きスタイルだと、ここに提供命令の15条1項1号、2号に相当する文章が長々と書かれているが、上記のように「別紙主文目録記載のとおり」だけになっている。

(別紙)提供命令主文目録

決定書の2ページ目は当事者目録で、3ページ目が「主文目録」。申立書に付けていたもの(タイトルは目録×3部を提出時に変更)が、そのままくっついている。
Wordのタブリーダーを付けて若干見やすくしているのが、ささやかな抵抗部分。

(別紙)発信者情報目録(ログイン型)

決定書の4ページ目についている発信者情報目録は、珍しいところはない。「1 アカウント情報」のところが提供命令では無益的記載事項になるというのは、前の記事で説明。
裁判官から指示されたのは、施行規則5条1号、4号の条文に「(~の送信より前に行ったものに限る)」「(~の送信より後に行ったものに限る)」という表現があるので、目録でも同じように記載すべし、との点。

「申立ての趣旨」はどうなったか。

発チの申立書テンプレを育てるプロジェクト(3)で紹介していたとおり、申立ての趣旨は、以下のように書いて申立てをしてあった。そして申立書には「(別紙)提供命令主文目録」を付けていた。

 別紙提供命令主文目録記載の裁判を求める

これについて担当裁判官からは、「今回はこれで行ってみようと思う。ただ、目録の名前は『主文目録』としてもらいたい」と言われた。

悩ましいところである。

この提供命令用主文目録を「主文目録」としてしまうと、消去禁止命令用の主文目録はどういう名前になるのか?
主文目録が2つあるのは形式的に許されない。また、本案たる開示命令申立書の中で「主文目録」と書いてしまうと、まるで開示命令の主文目録のような印象を与えないか?
うーーむ、と考えたが。

申立書の中に「主文目録」が1つしかなければ何も混乱は生じない。
ということで、割り切りました。

 別紙主文目録記載の裁判を求める

この表現で、テンプレ変更済み。

本記事公開後、「めちゃくちゃ嬉しそう」とのコメントをTwitterでいただいた。
それは、やはりうれしい。あの日、NBLの記事を読んで「提供命令の主文が長すぎる」と感じ、「これは主文目録スタイルにすべきだろう」と考えた。そして、改正法が施行される前(9月)に主文目録スタイルの申立書テンプレを用意した訳だが、1か月以上ものあいだ連戦連敗。主文目録の採用されない日々が続いた。このままベタ書きスタイルで定着するのか?と思っていたところに、この決定である。まぁ、多くの弁護士さんにとっては、くだらない話だろうとは思うけれど。
省令の遡及適用の論点で、最高裁の弁論(2022/12/23)が開かれるとの報より、こっちのほうが今は優先度高いのである。


  • 2022/11/09 初回作成
  • 2022/11/10 説明を追記