個人情報保護法違反
破産歴・個人再生歴を収集して公表しているサイトについては、個人情報保護委員会が運営停止を命じています。「約1カ月以内に対応がない場合は警視庁に刑事告発する。」とも報道されていますので、近い将来、サイトは閉鎖されるのかもしれません。
政府の個人情報保護委員会は29日、破産者の氏名や住所などの個人情報を公開しているインターネット上の2サイトに対し、運営停止を命令した。本人の同意取得や利用目的の通知なしでサイトに情報を掲載し、誰でも見られるデータベースにしたことなどが個人情報保護法に違反すると判断した。同委員会が命令を出したのは初で、事実上の閉鎖命令となる。
日本経済新聞(2020/7/30 2:00)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62059910Z20C20A7EE8000/
そして、どうやら閉鎖されるようです
8月上旬、サイトを閉鎖するとのアナウンスが出ていました。
プライバシー侵害で削除請求する
上記のサイトが閉鎖されても、また新たに別のサイトが立ち上がる可能性もありますし、そういった大規模なサイトではなく、掲示板などのサイトに破産歴・個人再生歴が掲載されるケースもあるはずです。
そのようなサイトに関しては、一般民事では、プライバシー侵害を理由とした削除請求ができます。
Googleの検索結果を削除請求できる
サイト管理者が分からないなどの理由で記事本体を削除請求できないときは、検索結果の削除請求という方法もあります。自分の名前で検索したときに、それらのサイトが検索結果に表示されないようにする手続です。
プライバシー侵害を理由とする検索結果の削除請求となるため、判断基準は最高裁の示したものと同じです(最決平29・1・31民集71巻1号63頁)。
実際、東京地裁では、上記モンスターマップの検索結果について、削除仮処分決定が発令されています。
- 2015/04/30 作成
- 2020/07/30 改訂
- 2020/08/05 改訂